スタッフサービス・エンジニアリング様向け

ハンズオンの進め方

講師が画面を出しながら1手ずつ進めます。同じ操作を手元でなぞってください。追いつかなくなったら手を止めて声をかけてください。

2026年9月9日(水) 全 [120min] 機電系エンジニア(1〜3年目中心) オンライン(ZOOM)
Givery, Inc.

使う道具と役割

Gemini で考えさせ、Gemini Notebook(旧 NotebookLM) に資料を読ませます。どちらもブラウザだけで動きます。当日読ませるのは配布したダミーの資料だけです。

当日選ぶモデルは 3.6 Flash を想定しています。モデルの名前は入れ替わりが早く、ここに書いたものと当日の画面が違うことがあります。当日は入力欄の上にあるモデルの一覧から、表示されているものをお使いください。無料でお使いいただける範囲は Gemini の使用量上限(Google 公式ヘルプ) で公開されています。

資料を章ごとに分けてある理由 設備マニュアルは章ごとに分けたものを配布しています。無料の範囲では一度に読み込める分量が 32,000 トークンまでで、分厚い資料を丸ごと入れると後半が読まれずに回答がぼやけます。必要な章だけを入れるほうが、答えが安定します。

Gemini の画面

使うのは真ん中の入力欄だけです。ここに日本語で話しかけます。覚えるのは3か所です。

左のアイコン列で新しいチャットを始めます。話題が変わったら新しいチャットにしてください。前の話を引きずらなくなります。入力欄の右にあるモデル名で頭の良さを切り替えます。ふだんは表示されているままでかまいません。入力欄の左の+で、ファイルを渡したり、あとで出てくる Canvas に切り替えたりします。

Gemini の入力欄まわり。左端にアイコン列、中央に入力欄、その左に+ボタン、右にモデル名が並んでいる
入力欄のまわりです。左端のアイコン列、中央の入力欄、右のモデル名。触るのはこの3か所だけです。

Gemini の基本操作

操作は3つです。ひとつ、書いて送る。命令の書き方に決まりはありません。同僚に頼むときの言葉のままで通じます。

ふたつ、続けて頼み直す。返ってきた答えが長すぎたら「もっと短く」、固すぎたら「現場で使う言葉で」と送ります。前の答えを覚えているので、はじめから説明し直す必要はありません。

みっつ、話題が変わったら新しいチャットにする。同じチャットで別の話を始めると、前の話に引きずられた答えが返ります。

最初に言っておくこと 入力した内容は Google のサーバーに送られます。顧客名・型式・図番・個人名が入ったものは、そのまま入れないでください。本日読ませるのは配布したダミーの資料だけです。自分の現場で使うときは、固有名詞を伏せ字か仮名に置き換えてから渡します。

プチ演習1 今週の予定を読み取らせる

どんな場面か 週の頭に、今週どこへ行って何をするのかを組み立てます。カレンダーを開いて目で拾う代わりに、聞いて答えさせます。
使うもの自分の Google カレンダー(ファイルの準備は要りません)
先にやることGemini の 設定 > アプリ連携 を開き、Google Workspace をオンにします
目安の時間[7min]
Gemini のアプリ連携の設定画面。Google Workspace がオンになり、Gmail や Google Calendar が並んでいる
設定 > アプリ連携 の画面です。Google Workspace をオンにすると、カレンダーや Gmail の中身を聞けるようになります。

1. 入力欄に、そのまま 「今週の予定を教えて」 と入れて送ります。

2. 日付ごとに予定が並びます。続けて 「そのうち、現場に出るものだけ抜き出して」 と送ります。

3. さらに 「移動時間も考えて、順番に並べ直して」 と頼んでみてください。1回で完成させようとせず、足していくのがコツです。

できたと判断する基準 1. 自分のカレンダーに入っている予定が、日付ごとに並んで返る
2. 2つ目の指示で、1つ目の答えから絞り込まれている(毎回ゼロから聞き直していない)
予定が出てこないとき もしアプリ連携の選択肢が出てこない方は、使用できない場合がございますので、講師の画面を見るのみとしてください。カレンダーに予定が入っていない週を聞いた場合は、予定なしと返ります。

ツールの切り替え

入力欄の左の を押すと、ファイルを渡すほかに、やらせたいことを先に選べます。あとで使う Canvas はここにあります。

Gemini の入力欄で+を押したところ。ファイルをアップロード、画像を作成、Canvas、Deep Research などが並んでいる
+ を押したところです。Canvas と Deep Research はここから先に選びます。文章で「Canvas で」と書くだけでは切り替わりません。
選べないとき もし灰色で選べない または 選択肢が出てこない方は、使用できない場合がございますので、講師の画面を見るのみとしてください。

Gemini Notebook の画面

Gemini が何でも答える相手なのに対して、Gemini Notebook は入れた資料の中からだけ答える相手です。画面は3つに分かれています。

左がソース。読ませる資料を置く場所です。真ん中がチャット。質問する場所です。右が Studio。入れた資料から、音声解説やマインドマップを作らせる場所です。当日触るのは左と真ん中だけです。

Gemini Notebook の新しいノートブック。左がソース、中央がチャット、右が Studio の3分割になっている
新しいノートブックを作った直後です。左のソースに資料を入れてから、真ん中で質問します。右の Studio は今回は使いません。

プチ演習2 調べてまとめさせる

どんな場面か 上から「予知保全を検討したい」と降りてきました。手元に資料はありません。まず自分が説明できるようになるところから始めます。設備マニュアルとは別の題材で、資料を集めるところからやってみます。
使うものファイルは使いません。Gemini Notebook のウェブ検索で集めます
つくるものノートブック「予知保全の下調べ」。自分の Google アカウントの中に残ります
目安の時間[15min]

1. Gemini Notebook を開き、ノートブックを新規作成 を押します。

2. 左上の ウェブで新しいソースを検索 の欄に、調べたいことをそのまま書いて送ります。

「工場設備の予知保全とは何か。導入の課題も知りたい」

3. しばらく待つと、関係しそうなページの一覧が出ます。インポート を押すと、それが資料として左に入ります。

Gemini Notebook のウェブ検索が完了し、予知保全に関するページの候補とインポートボタンが出ている画面
検索が終わると候補が並びます。インポートを押すと、これらが読ませる資料になります。

4. 上のタイトルを押して「予知保全の下調べ」に変えます。

5. 下の入力欄に、誰に向けた説明かを添えて頼みます。

「予知保全とは何かを、現場の保全担当に説明するつもりで、箇条書き5つにまとめてください。導入でつまずく点も入れてください。」

6. 答えに付いた小さな番号を押します。どのページのどこから来た話かが開きます。

集めた資料をもとに予知保全を5つの箇条書きにまとめた回答。各文に出典の番号が付いている
集めた資料の中だけから答えます。文の後ろの小さい番号が出典で、押すと元のページの該当箇所が開きます。
できたと判断する基準 次の3つをすべて満たしていれば完了です。
1. 箇条書きが5つ出ていて、そのうち少なくとも1つがつまずく点になっている
2. 文の後ろに出典の番号が付いている
3. 番号を押すと、集めたページの該当箇所が開く
頼み方をひとつ足すなら 「現場の保全担当に説明するつもりで」の一言が効いています。誰に向けて話すのかを書くと、言葉づかいと粒度が変わります。試しにこの一言を消して同じことを聞いてみてください。急に用語が増えて読みにくくなります。

デモ ノートブックの中身を Gemini へ渡す

ここは講師がやってみせます。手順は下に書いてあるので、あとから同じことができます。

調べてまとめたところまでで終わりにせず、人に見せられる形にするところまでを1本につなげます。

1. プチ演習2の答えの下にあるコピーのボタンを押します。

2. Gemini を開き、入力欄の から Canvas を選びます。

3. 頼みごとを書いてから、改行してさっきコピーした中身を貼り付けます

「これは予知保全について調べた内容です。社内の勉強会で使う解説ページを、一枚のページにまとめてください。見出しと箇条書きだけで、白背景の見やすいページにしてください。」

4. 右側にページができます。印刷 / PDF保存 を押せばそのまま配れます。

Canvas で作られた予知保全の解説シート。番号付きの見出しと箇条書きが並び、印刷 PDF保存のボタンが付いている
調べた中身が、そのまま配れる1枚になりました。左が指示、右ができあがったページです。ここまで、書いた命令は日本語の3文だけです。
このデモで見てほしいところ 資料を集める、まとめる、配れる形にする。この3つを、道具を渡り歩きながら日本語の指示だけで進めています。どこにも設定画面や書式の指定は出てきません。自分の仕事で置き換えるなら、集める対象を社内の資料に、配る相手を自分の部署に変えるだけです。
Canvas が選べないとき もし灰色で選べない または 選択肢が出てこない方は、使用できない場合がございますので、講師の画面を見るのみとしてください。

演習1 設備マニュアル相談アシスタントをつくる

どんな場面か あなたは第2製造ラインの保全担当です。搬送コンベアが止まるたび、分厚い取扱説明書のどこに対処が書いてあるかを探しています。エラーコードは9種類、点検の周期は日常から半年まで4段階あり、覚えきれません。この「探す時間」をなくすのが今回の目的です。
使うファイル01_設備マニュアル/章ごと/03_エラーコード.md(配布フォルダの中)
使うツールGemini(ブラウザ版)の Gem
つくるものGem「設備マニュアル相談アシスタント」。自分の Google アカウントの中に保存されます
目安の時間[30min]

手順

1. Gemini を開き、左のメニューから Gem を選び、Gem を作成 をクリックします。

2. 名前に「設備マニュアル相談アシスタント」と入れます。

3. カスタム指示の欄に、答え方の決まりを書きます。ここは配布した例文をそのまま写すのではなく、自分の現場ならどう答えてほしいかを1行足してください。たとえば「連絡先の内線番号も添える」「工具名を書く」などです。

4. 知識の欄で ファイルをアップロード を選び、上の表のファイルを追加します。

5. 保存 をクリックし、チャットを開始 で質問します。

できたと判断する基準 次の3つをすべて満たしていれば完了です。
1. 「E-02 が出て止まりました。どう対処しますか」と質問すると、テンションボルトで張力を調整するという趣旨の答えが返る
2. 答えの中に、自分が手順3で足した決まりが反映されている
3. 「E-99 の対処は」と存在しないコードを聞くと、説明書に書いていないという趣旨の答えが返る(作り話をしない)
3つ目が満たせないとき 存在しないコードに対して、それらしい対処を作って答えてしまうことがあります。そのときはカスタム指示に「知識に入れた資料に書いていないことは推測せず、書いていないと答える」の1行を足して、もう一度試してください。質問の文を直すより、指示文を直すほうが早く直ります。指示を足す、試す、また足す、を3回ほど繰り返すのが目安です。

演習2 エラー表示の写真を読ませる

どんな場面か 現場で制御盤の前に立っています。エラーコードを手で書き写して調べる代わりに、写真を撮って渡すだけで済ませます。
使うファイル02_エラー表示/エラー表示_CV-200_E-02.png
操作演習1でつくった Gem のチャットで、入力欄の + から画像を添付し、「制御盤にこの画面が出ています。何が起きていて、どう対処すればよいですか」と送ります
目安の時間[10min]
できたと判断する基準 画像に写っているコードを AI が自分で読み取り、E-02 として対処を答えていれば完了です。こちらがコードを文字で伝えていない点が確認できれば成功です。

もう少し進めたい方へ

時間が余った方は、次のどちらかを試してください。どちらも本編の進行には影響しません。

ひとつ目。知識に 03_点検記録/点検記録_CV-200_2026年7月.csv を追加して、「7月に多かった異常は何ですか」と聞いてみてください。記録から傾向を読み取れるかを見ます。

ふたつ目。04_作業日報/作業メモ_0721.txt の内容を貼り付けて、「これを日報の形に整えてください」と頼んでみてください。書く時間そのものが短くなるかを確かめます。

作った設定を手元に残す

研修が終わる前に、アシスタントに書いた指示文をコピーして、自分のパソコンにテキストで保存してください。メモ帳でもメールの下書きでもかまいません。指示文はただの文章なので、これさえ残っていれば、同じものをいつでも作り直せます。覚えさせた資料は配布フォルダにあるので、あわせて保管しておいてください。